日本看護協会が認定する資格には、「専門看護師」と「認定看護師」があります。どちらの資格も特定の分野に対する優れたスキルを有することを示す資格です。しかし、両者には違いもあります。その違いとは、主に次の3つです。
1つ目は、特定分野の違いです。専門看護師として特定されている分野は、2022年現在で14分野となっています。これに対して、認定看護師として特定されている分野は21分野です。認定看護師の方が、より細かく特定分野が分かれているのです。
2つ目の違いは、活躍するフィールドの違いです。専門看護師は、患者さんはもちろんのこと、そのご家族に対するサポート、ケアの提供に必要な保健・医療・福祉関係の人々のコーディネート、看護師への教育、専門知識の向上・普及のための研究活動などを行います。
一方、認定看護師は患者さんとご家族へのケアが主体です。また、現場でのスタッフの指導や相談への対応も行います。
言い換えると、専門看護師は看護師教育や人員調整、研究など、看護分野先般に対するアプローチを行うのための資格です。これに対して認定看護師は、臨床現場での看護活躍が主体となります。
3つ目の違いは、資格取得の難易度です。どちらも資格取得のためには学校で学び、所定のカリキュラムを履修する必要があります。
専門看護師の場合は、看護系の大学院で最低でも2年間学ばなければいけません。しかし認定看護師は、6か月学べば資格試験を受けることができます。